デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領が公開

中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する「IT導入補助金」。2026年度分より「デジタル化・AI導入補助金」と名称が変更されることが公表されていましたが、2026年2月27日に公募要領が公開されました。

目次

デジタル化・AI導入補助金とは

デジタル化・AI導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やデジタル化(DX)を進めるためのITツール(ソフトウェア・クラウドサービスなど)の導入を支援する国の補助金制度です。
人手不足への対応や生産性向上、業務プロセスの見直しなど、企業が抱える課題の解決を後押しするために設けられています。

補助対象となるITツールは、「IT導入補助金 公式サイト」に登録されているツールのみが申請に利用できます。
また、補助対象はソフトウェア本体だけではなく、導入時のコンサルティング費用や操作説明・導入後フォロー等のサポート費用などの、実際の運用に必要となる関連経費も広く対象に含まれています。

IT導入補助金との違い

それでは、「IT導入補助金2025」と「デジタル化・AI導入補助金2026」は名称以外にどのような違いがあるのでしょうか。取り急ぎ確認できたものに以下の変更点を確認しました。

1.賃上げ要件の指標変更

2025年では賃上げの指標として「給与支給総額」が用いられていましたが、2026年からは「1人当たり給与支給総額」に変更されました。

2.賃上げ要件の目標値の引き上げ

2026年では、原則として1人当たり給与支給総額の年平均成長率「3%(物価安定の目標+1%)以上」が求められるようになりました。さらに、過去に交付決定を受けた事業者の場合は、「3.5%(物価安定の目標+1.5%)以上」の目標設定が必要となりました。

3.交付申請に必要な書類(財務書類)の追加

2026年からは財務状況を確認する書類が追加され、法人は「直近分の貸借対照表及び損益計算書」、個人事業主は「所得税の青色申告決算書又は収支内訳書」の提出が必須となりました。

4.加点項目に追加と削除

2026年からは、新たに中小機構が運営する「省力化ナビ」を活用し、生産性向上の知見を確認することが加点項目に追加されました。

逆に2025年に存在した「地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画」の承認や、「地域未来牽引企業」の選定に関する加点項目は、2026年の公募要領からは削除されています。

まとめ

近年、AIの活用は大企業に限らず、中小企業にとっても競争力を維持・強化するうえで欠かせない経営課題となっています。業務効率化や人手不足対策、付加価値の高いサービス提供、データに基づく意思決定の高度化など、AIの導入は企業経営に多面的な効果をもたらします。

このような背景を踏まえ、本補助金は従来の枠組みから一歩踏み込み、「デジタル化・AI導入補助金」へと名称変更されました。これは単なる名称変更にとどまらず、AIの積極的な活用を後押しする制度設計へと進化したことを意味します。AIツールの導入や業務プロセスの高度化など、実践的かつ効果的な取り組みを支援する内容となっており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を本格的に推進するための有力な制度といえるでしょう。

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