小規模事業者の販路開拓を支援する「小規模事業者持続化補助金」において、被災地の復興を目的とした〈一般型・災害支援枠〉の第9次公募(暫定版)要領が公開されました。
令和6年能登半島地震や令和6年奥能登豪雨の影響を受けた地域の事業者にとって、事業再建や新たな販路開拓を進めるうえで、心強い支援策となることが期待されます。
小規模事業者持続化補助金(一般型 災害枠)とは
小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者が自ら策定した持続的な経営に向けた経営計画に基づく販路開拓等の取組や、その取組と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援に対して、その取組に要する経費の一部が補助される制度となります。
通常枠や創業枠などの複数の枠が設けられており、今回公募が開始された災害支援枠は、令和6年能登半島地震および令和6年9月の能登豪雨により被害を受けた小規模事業者等が対象とされています。
8次公募との違い
今回公開された9次公募と8次公募をざっくりと変更点を確認しましたので、以下にまとめます。
※その他にも細かな変更点があるかと思いますので、詳細は公募要領を直接ご確認ください。
なお、大きな変更点として補助対象となる事業者が変更されています。
8次公募で対象であった事業者も、9次公募では対象外となる場合もありますのでご注意ください。
- 1.補助対象事業者の変更
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9次公募では、補助対象者が石川県能登3市3町(珠洲市、輪島市、能登町、穴水町、七尾市、志賀町)**に所在する、令和6年能登半島地震等により被害を受けた小規模事業者等に限定されています。
- 2.補助対象外となる経費の明確化
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9次公募では、補助対象外の経費として、「住宅宿泊事業者が所有する宿泊施設に機械装置等を導入する場合、自宅部分に設置する機械装置等」と、対象外の経費が明確化されました。
- 3.災害枠が原則修了
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9次公募の公募要領で、小規模事業者持続化補助金<災害支援枠>が原則修了することが記載されています。
災害枠も9次で終了です。今後は災害が発生することなく、新たな災害支援枠を設ける必要のない、安心して事業に取り組める社会になることを願います。
補助上限額や、補助率、補助対象経費の費目等については変更点は確認できませんでした。
申請スケジュール
小規模事業者持続化補助金 一般型 災害枠(9次締切)の申請スケジュールは以下の予定となります。
・申請受付開始:令和8年1月23日(金)
・申請受付締切:令和8年3月31日(火)
なお、申請には地域の商工会・商工会議所が発行する「支援機関確認書」が必要となります。支援機関確認書の発行申請は令和8年3月23日を予定していますので、支援機関確認書の締め切りにご注意ください。
まとめ
能登半島地震の発生から時間が経過した現在も、被災地域の事業者の皆さまにおかれましては、従前の事業運営水準を取り戻すまでには、なお多くの課題と時間を要する状況が続いているものと拝察いたします。
第9次公募をもって災害支援枠は終了となりますが、復興には依然として長い道のりが予想されます。被害を受けられた地域の一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。
