
工場の老朽化や周辺環境の変化、事業拡大に伴うスペースの確保といった理由から、移転を検討する中小製造業者の方は少なくありません。そうした移転にかかる費用は多額になるケースが多く、公的な支援制度の活用を視野に入れることは、経営判断として非常に重要です。
本記事では、東大阪市が独自に実施している「工場移転支援補助金」制度について解説いたします。
目次
工場移転支援補助金の概要
「工場移転支援補助金」金は、東大阪市のモノづくり推進地域・工業専用地域以外に建設している工場を、東大阪市内のモノづくり推進地域・工業専用地域へ移転する場合に活用できる補助制度です
なお、工場とは「製造業における物品の製造過程又は研究開発過程において必要となる機械又は装置が設置される事業所及びこれに付帯する施設」が該当します。
補助対象経費
機械設備等の分解、梱包、輸送、設置、組立、調整及びそれに伴う附属設備などの費用のうち機械設備等の移転にかかる費用が補助対象経費となります。
補助額
補助対象経費の合計額の2分の1(上限500万円)
提出書類
補助金を申請するには、移転をしようとする日の原則45日前までに下記の書類を提出する必要があります。
- 東大阪市工場移転支援補助対象事業認定申請書
- 事業計画書
- 移転にかかる経費の見積書の写し
- 土地にかかる売買契約書若しくは賃貸借契約書の写し又は登記事項証明書
- 履歴事項全部証明書(法人の場合のみ)
- 市税の納付状況にかかる照会同意書
- 移転前の工場の位置図、写真(外観及び機械設備が確認できるもの)
- その他、市長が特に必要と認めるもの
まとめ
以上、東大阪市が実施する「工場移転支援補助金」について、その制度概要や対象要件、申請時の留意点などをご紹介しました。制度の詳細は東大阪市のホームページをご確認ください。
工場の移転に特化した補助制度は全国的に見ても限られており、費用負担の軽減を図る上でこのような制度を活用できる機会は非常に貴重です。
自社の計画が補助対象に該当するかどうか、事前に十分な確認と準備が必要ですが、条件に合致する可能性がある場合には、積極的に活用をご検討いただく価値がある制度といえるでしょう。