こんにちは!SKY労務事務所です。
2024年3月7日より物流効率化に向けた先進的な実証事業が開始されました。
もう目の前に迫った物流の2024年問題に対応するための補助事業のようです。今さら感はありますが、物流業界の人手不足はこれからも続くと思われますので、この実証事業で改善すればいいですね。
実証事業は「荷主企業における物流効率化に向けた先進的な実証事業」と「自動配送ロボット導入促進実証事業」2つが実施されます。
今回のブログでは、「荷主企業における物流効率化に向けた先進的な実証事業」の内容について記載します。
〇実証事業の概要
事業の目的は下記となります。
補助の対象は「荷主企業」となります。荷主企業とは、どの範囲を指すのでしょうか。公募要領には下記と記載されています。
本公募要領における荷主事業者は、貨物自動車運送事業者との間で運送契約を締結して貨物の
運送を委託する者、貨物自動車運送事業者が運送契約に基づき運送する貨物を当該貨物自動車運
送事業者に受渡しを行う者、及び受渡しを行わせる者を指すこととします。ただし、貨物自動車
運送事業を専業で行う者、倉庫業を専業で行う者を除きます。
〇補助対象額
中小企業 | 中堅企業 | |
---|---|---|
補助率 | 補助対象経費の2/3以内 | 補助対象経費の1/2以内 |
補助上限額 | 1億円 | 5億円 |
投資下限要件 | 300万円以上 | 5,000万円以上 |
〇本事業の対象となる具体的な取組内容
本事業では、下記の「ア」・「イ」の2つの要件を満たす物流効率化計画を策定・提出することが必要です。
ア.利用する物流事業者側の業務効率化
下記のうち(1)若しくは(2)は必須とし、(3)の取組を含めることが可能
(1)荷待ち・荷役時間の削減
(2)積載率の向上
(3)その他
輸送ルートの見直し、共同輸配送の実施等、ガイドラインに記載されている取組事項を踏まえて、定量的な目標を設定すること
イ.物流施設側における業務効率化
従業員の補助事業に関わる総労働時間について、設備投資により、機器・システム等の導入前と比較して、3%以上削減すること
〇補助対象経費
・技術導入費
・専門家経費
・運搬費
・クラウドサービス利用費
・外注費
・その他諸経費
〇機器導入例
どのような設備が対象となるか分かりにくいですね。例として下記のようなものが対象となります。
本事業は対象は中小企業ですが、要件や対象となる設備等を考えると、実際にはある程度規模の大きな事業者が対象となってくると思います。
運送業界は業務の効率化が難しい業界ではありますが、このような取組によって働きやすい職場になればいいですね。
次回は「自動配送ロボット導入促進実証事業」について解説します。