近年、少子高齢化の進行を背景に労働力人口は着実に減少しており、とりわけ若年層の確保は企業経営における重要課題の一つとなっています。こうした中、採用市場においては大企業を中心とした人材獲得競争が激化しており、中小企業においては新卒人材の採用難が一層深刻化している状況です。
このような環境下において、厚生労働省は令和8年2月1日現在における、令和8年3月大学等卒業予定者の就職内定状況を公表しました。本調査は、学生の就職活動の進捗や企業の採用動向を把握するうえで重要な指標であり、今後の採用戦略を検討する際の有益な基礎資料となります。
就職内定率の概要
⚫ 大学(学部)は 92.0%(前年同期比 0.6 ポイント減少)
⚫ 短期大学は 82.9%(同 2.0 ポイント減少)
⚫ 大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では 91.3%(同 0.8 ポイント減少)
⚫ 大学等に専修学校(専門課程)を含めると 90.9%(同 0.8 ポイント減少)
上記の内定率は令和8年2月1日現在の数字のため、4月1日には更に増加すると思われます。
内定率を見て
昨年同期と比較すると、大学卒業予定者および短期大学卒業予定者のいずれにおいても内定率はやや低下しているものの、その水準自体は依然として高い状態を維持しています。これは、採用活動の進捗に若干の変動は見られるものの、企業側の旺盛な採用意欲が引き続き反映されている結果といえるでしょう。
こうした状況を踏まえると、とりわけ中小企業においては新卒人材の確保が容易ではない環境が継続していると考えられます。大企業との採用競争が依然として激しい中、母集団形成や内定承諾率の確保に課題を抱えるケースも多く、今後においても新卒採用を取り巻く厳しい状況は続くことが見込まれます。
