デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)とは
デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を目的として、業務効率化やDX推進に資するITツール(ソフトウェアや各種サービス等)の導入費用を支援する制度です。
ソフトウェアに加え、申請枠によってはパソコンなどのハードウェアも補助対象となるため、活用の幅が広く、多くの事業者から注目を集めています。
なお、本制度は従来「IT導入補助金」として実施されていましたが、2026年より内容の拡充に伴い、「デジタル化・AI導入補助金」へと名称が変更されました。
申請枠とは
デジタル化・AI導入補助金においては、企業が導入を検討するシステムの内容や、実現を目指す業務改善・生産性向上の取り組みの方向性に応じて5つの申請枠が設けられています。
| 概要 | 経費対象 | |
|---|---|---|
| 通常枠 | 事業のデジタル化を目的としたソフトウェアやシステムの導入を支援 | 在庫管理システム・決済ソフトなど |
| インボイス枠 (インボイス対応型) | インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、PC・ハードウェア等の導入を支援 | 会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・PC/ハードウェアなど |
| インボイス枠 (電子取引類型) | インボイス制度に対応した受発注システムを商流単位で導入する企業を支援 | 受発注システムなど |
| セキュリティ対策推進枠 | サイバー攻撃の増加に伴う潜在的なリスクに対処するため、サイバーインシデントに関する様々なリスク低減策を支援 | ネットワーク監視システムなど |
| 複数社連携デジタル化・AI導入枠 | 複数の中小企業・小規模事業者等のみなさまが連携して地域DXの実現や、生産性の向上を図る取り組みを支援 | データ分析システム |
申請枠は全部で5区分用意されているものの、実務上は多くの事業者が活用しやすいことから、「通常枠」と「インボイス枠(インボイス対応型)」に申請が集まっています。これらの枠は、業務効率化やインボイス制度への対応といったニーズに直結しており、活用場面が幅広い点が特徴です。
こうした実態を踏まえ、本ページでは特に利用頻度の高い「通常枠」と「インボイス枠(インボイス対応型)」に焦点を当てて解説します。

通常枠
通常枠は、中小企業・小規模事業者等のみなさまが自社の課題やニーズに合ったITツールを導入するための経費の一部が補助されます。最も分かりやすい型といえます。補助額はプロセスに応じて上限が変わります。
補助率・補助額(通常枠)
| 補助額 | 補助率 | |
|---|---|---|
| 1プロセス以上 | 5万円以上 150万円未満 | 1/2以内、 ※2/3以内 |
| 4プロセス以上 | 150万円以上 450万円未満 | |
※令和6年10月から令和7年9月までの間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上であることを示した場合の補助率は、2/3以内
なお、「プロセス」とは、ITツール(ソフトウェア)が保有する機能を導入することによって、労働生産性が向上する、または効率化される業務領域や工程のことを指します
対象経費(通常枠)
- 1.ソフトウェア
-
- ソフトウェアの購入費やクラウド利用費などが対象となります。
- サブスク契約のように月額・年額で使用料金が定められている製品の場合、最大2年分の費用が対象です。
- 2.オプション
-
- ソフトウェアの機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ機能に関する経費など。
- 3.役務
-
- 導入・活用コンサルティング、導入設定・マニュアル作成・導入研修、および保守サポート等の費用が対象。
- 保守サポート費については、ソフトウェアの利用範囲内で最大2年分まで対象となります。
インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス枠(インボイス対応類型)では、インボイス制度に対応した「会計」・「受発注」・「決済」の機能を有するソフトウェア、PC・ハードウェア等を導入し、インボイス制度へ対応するための経費が補助されます。
通常枠では対象外であるPCやタブレット、レジ・券売機といったハードウェア関連費が補助対象になる点が大きな特徴です。
補助率・補助額(インボイス対応類型)
・ソフトウェア
| 補助額 | 補助率 |
|---|---|
| 50万円以下 ※1 | 3/4以内 4/5以内 ※2 |
| 50万円超~350万円以下 ※3,4 | 2/3以内 |
※1 「会計」・「受発注」・「決済」のうち1機能以上を有することが機能要件
※2 中小企業は3/4以内、小規模事業者は4/5以内
※3 補助額50万円超の際の補助率は、補助額のうち50万円以下については3/4(小規模事業者は4/5)、50万円超については2/3
※4 「会計」・「受発注」・「決済」のうち2機能以上を有することが機能要件
・PC・ハードウェア等
| 補助額 | 補助対象 | 補助率 |
|---|---|---|
| PC・タブレット等 | 1/2以内 | 10万円以下 |
| レジ・券売機等 | 20万円以下 |
対象経費(インボイス対応類型)
通常枠では対象外ですが、インボイス枠では「会計・受発注・決済」のいずれかの機能を有するソフトウェアとあわせて導入する場合に限り、以下の機器の購入費(運搬費を含む)が補助対象となります
- PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機:補助上限額10万円(補助率1/2以内)。ただし、ソフトウェアの購入先であるIT導入支援事業者から直接購入するものに限られます。
- POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機:補助上限額20万円(補助率1/2以内)
- 1.ソフトウェア
-
- インボイス制度に対応しており、「会計」「受発注」「決済」のいずれかの機能を1種類以上含むソフトウェアの購入費が対象です
- サブスクリプション等のクラウド利用費の場合は、最大2年分が補助対象となります。
- 2.オプション
-
- 導入するソフトウェアに関連する機能拡張費用などが対象で、最大1年分の費用が認められます。
- 3.役務・導入関連費
-
- ITツールの導入・活用コンサルティング、導入設定・マニュアル作成・導入研修、および保守サポートの費用が対象です。
- 保守サポートについては最大2年分が対象となりますが、役務(大分類Ⅲ)として申請できる経費の合計は200万円が上限となります。
- 4.ハードウェア
-
- PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機
- POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機
※ハードウェアのみの申請はできません
申請の流れ
電子申請に必要なGビズIDの取得とSECURITY ACTIONの宣言を行います。
導入したいITツールと、それをサポートする「IT導入支援事業者」を選定し、相談や見積依頼を行います。
IT導入支援事業者からシステム(申請マイページ)への招待を受け、申請者自身の情報を入力してマイページを開設します。
IT導入支援事業者が事業計画やITツール情報をシステムに入力します。申請者はその内容を確認し、宣誓を行った上で、マイページから事務局へ交付申請を提出します。
主な申請要件
補助金に申請するための主な要件は以下となります。
その他にも要件はありますので、詳しくは公募要領をご確認ください。
- ・アカウントの取得
-
「GビズIDプライム」を取得していること。
- ・セキュリティ対策の宣言
-
IPA(情報処理推進機構)が実施する「SECURITY ACTION」の「★一つ星」または「★★二つ星」のいずれかの宣言を行うこと。
- ・最低賃金の遵守
-
交付申請の直近月において、事業場内の最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上であること。
- ・事業計画と目標値(通常枠)
-
特定の事業者が通常枠に申請する場合、「労働生産性の向上」と「賃上げ」に関する3年間の事業計画を策定し、従業員に表明・実行することが求められます。なお、目標が達成されなかった事業者に対して、補助額の全額または一部の返還を求められることがあります。
- ・ソフトウェア(インボイス枠)
-
インボイス制度に対応しており、「会計」「受発注」「決済」のいずれかの機能を1種類以上含むソフトウェアを導入すること。なお、インボイス枠では賃上げ目標は原則必須ではありませんが、過去にIT導入補助金を受給した事業者がインボイス枠に申請する場合は、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を向上させる事業計画の策定が必須となります。
よくあるご質問
- 交付決定が出る前に、ITツールの契約や代金の支払いをしても補助金の対象になりますか?
-
いいえ、補助金の対象にはなりません。ITツールの契約、発注、納品、代金の支払いといった一連の手続きは、必ず事務局から「交付決定」を受けた後に行う必要があります。
- パソコンやタブレット、レジなどのハードウェアの購入費用は補助対象に含まれますか?
-
申請する枠によって異なります。「通常枠」では、パソコンやタブレット等のハードウェア購入費は補助対象外となります。「インボイス枠(インボイス対応類型)」で申請し、「会計・受発注・決済」のいずれかの機能を持つソフトウェアとあわせて導入する場合に限り、PCやタブレット、プリンター、POSレジ、券売機などの機器購入費用が補助対象として認められます。
- 同じ公募期間中に、「通常枠」と「インボイス枠」の両方に同時に申請することはできますか?
-
はい、同時に申請し、それぞれ交付決定を受けることは可能です。「通常枠」と「インボイス枠」だけでなく、「セキュリティ対策推進枠」も含めて複数申請することができます。ただし、別々の枠であっても、同じITツールやオプション、役務費用などを二重に計上して申請することは固く禁じられています。
デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)のご相談なら
当事務所では、デジタル化・AI導入補助金の申請サポートとして、お電話や面談によるご相談(30分無料)を行っております。中小企業省力化補助金をご検討されている場合は、ぜひ当事務所にご相談ください。
料金表
・着手金:30,000円(消費税抜き)
・成功報酬:補補助金申請額 × 10%~ ※50,000円~
デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)の申請サポート地域
大阪府豊中市、兵庫県尼崎市のほか、大阪市(北区、西淀川区、淀川区、東淀川区、此花区、福島区、都島区、旭区、港区、大正区、西区、中央区、浪速区、天王寺区、阿倍野区)、吹田市、摂津市、茨木市、高槻市、神戸市、西宮市、伊丹市など。
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