大阪府の最低賃金が1,231円に!2026年10月1日から最低賃金が引き上げられます

大阪府の最低賃金が引き上げられることになりました。
2026年(令和8年)10月1日から、大阪府の最低賃金は時間額1,231円となります。
現在の大阪府最低賃金は1,177円ですので、今回の改正では54円の引き上げとなります。
従業員を雇用している大阪府内の事業主の方は、給与計算や雇用契約書、求人票などを確認しておく必要があります。

目次

大阪府の最低賃金は1,231円へ

今回の改正内容は次のとおりです。

項目内容
現在の最低賃金1,177円
改正後の最低賃金1,231円
引き上げ額54円
発効日2026年10月1日

大阪府内の事業場で働く労働者については、原則としてこの最低賃金が適用されます。

年齢や雇用形態によって最低賃金の対象から外れるわけではなく、パートタイマーやアルバイトなどにも適用されます。

月給制の従業員も確認が必要

最低賃金というと「時給1,231円以上にすればよい」と考えがちですが、月給制の従業員についても最低賃金を下回っていないか確認する必要があります。

月給制の場合は、

月給 ÷ 1か月平均所定労働時間 ≧ 1,231円

となっているかを確認します。

例えば、年間所定労働日数が269日、1日の所定労働時間が7.5時間の場合、

269日 × 7.5時間 ÷ 12か月 = 168.125時間

となります。

この場合、最低賃金1,231円を満たすためには、

1,231円 × 168.125時間 = 約207,000円

が一つの目安になります。

ただし、実際の最低賃金の計算では、時間外・休日・深夜割増賃金や通勤手当、家族手当など、最低賃金の対象となる賃金・ならない賃金を区別する必要があります。

10月1日から給与を上げればよい?

注意したいのが、最低賃金の発効日です。

今回の大阪府最低賃金は、2026年10月1日から適用されます。

賃金の締日が月末、支払日が翌月という会社の場合でも、10月1日以降の労働については改正後の最低賃金を下回らないようにする必要があります。

例えば、

  • 9月21日~10月20日締め
  • 10月末払い

といった給与計算期間の場合、10月1日以降の勤務分については1,231円以上となるよう給与計算を行う必要があります。

大阪労働局も、賃金算定期間の途中に最低賃金の発効日がある場合でも、発効日以降は改正後の最低賃金額以上の賃金を支払う必要があるとしています。

事業主が確認しておきたい5つのポイント

最低賃金の引き上げに伴い、次の項目を確認しておきましょう。

① パート・アルバイトの時給

現在の時給が1,231円を下回っていないか確認します。

特に、

  • 1,150円
  • 1,180円
  • 1,200円
  • 1,220円

などの時給で設定している従業員がいる場合は注意が必要です。

② 月給制従業員の賃金

月給制だから最低賃金とは関係ない、というわけではありません。

月給を1時間当たりの賃金に換算し、1,231円を下回っていないか確認します。

③ 固定残業代を含めて計算していないか

最低賃金の確認では、すべての手当を単純に合計して時給換算すればよいわけではありません。
例えば、時間外労働に対する割増賃金や、通勤手当など、最低賃金の計算から除外される賃金があります。
そのため、単純に「総支給額÷労働時間」で判断するのではなく、最低賃金の計算対象となる賃金を確認することが重要です。

④ 雇用契約書・労働条件通知書

時給を引き上げる場合には、雇用契約書や労働条件通知書に記載している賃金額についても確認しておきましょう。
求人票の賃金額と実際の賃金が異なることがないよう注意が必要です。

⑤ 求人票

これから求人を出す会社も注意が必要です。
最低賃金を下回る求人は、求人条件として設定することができません。
ハローワークでも、最低賃金を下回る求人については紹介保留などの取り扱いが行われます。

最低賃金の引き上げは人件費にも影響

今回の引き上げは、単純に時給が54円上がるだけではありません。
例えば、1日8時間、月20日勤務する従業員の場合、

54円 × 8時間 × 20日
8,640円/月

の賃金増加となります。年間では、

8,640円 × 12か月
103,680円

となります。

さらに、会社が負担する社会保険料なども増加する可能性があります。
従業員数が多い会社ほど、人件費への影響は大きくなります。

最低賃金引き上げを「賃上げ+生産性向上」の機会に

最低賃金の引き上げは、企業にとって人件費増加という負担になります。

一方で、単純に人件費を増やすだけではなく、

  • 業務の効率化
  • ITシステムの導入
  • 省力化設備の導入
  • 作業時間の削減
  • 業務の標準化
  • 従業員の生産性向上

などを進めるきっかけにすることもできます。

特に中小企業では、賃上げと同時に業務の効率化を進めることが重要です。

また、最低賃金の引き上げに対応して賃上げや生産性向上に取り組む事業者向けには、国の助成金・補助金などが利用できる場合があります。

自社が利用できる制度がないか、早めに確認しておくとよいでしょう。

まとめ

2026年10月1日から、大阪府の最低賃金は1,231円に引き上げられます。

今回の改正では現在の1,177円から54円引き上げられるため、従業員を雇用している事業者にとっては給与計算だけでなく、人件費全体を見直す機会となります。

最低賃金の改正前に、

  • パート・アルバイトの時給
  • 月給制従業員の賃金
  • 雇用契約書・労働条件通知書
  • 求人票
  • 給与計算

などを確認しておきましょう。

「自社の給与が最低賃金を下回っていないか分からない」
「最低賃金引き上げに合わせて賃金制度を見直したい」
「賃上げに使える助成金・補助金を知りたい」

という場合は、社会保険労務士などの専門家に相談することをおすすめします。

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