昨今の中東情勢や原油価格の高騰により、燃料費や資材価格の上昇、さらには資材調達の遅れなど、事業へ大きな影響が出ている事業者も多くいらっしゃると思います。
このような厳しい状況を受け、中小企業庁は令和8年(2026年)7月1日に「セーフティネット保証5号」の対象業種を追加指定し、建設業が追加されました。今回は、このセーフティネット保証5号の拡充や、併せて活用したい支援策について分かりやすく解説します。
1. セーフティネット保証5号とは?
中東情勢等により業況が悪化している中小企業・小規模事業者を対象に、民間金融機関から融資を受けやすくする制度です。一定の要件を満たせば、信用保証協会が一般保証とは別枠で保証を行います。
- 指定業種数: 中東情勢の影響を踏まえた臨時の業況調査により、583業種が指定されました。
- 指定期間: 令和8年(2026年)7月1日~9月30日。
- メリット: 通常の限度額とは別枠で保証(保証割合80%)されるため、資金繰りの改善に大きく貢献します。
※ご自身の事業が指定業種に該当するかどうかは、中小企業庁のホームページなどで確認できます。
2. 併せて活用したい!3つの関連支援策
資金繰り以外にも、国は様々な支援を行っています。
① 日本公庫等による貸付の金利引下げ
中東情勢による取引・生産の減少等の影響を受けている場合、日本政策金融公庫などのセーフティネット貸付において、一定の要件を満たすと基準利率から▲0.4%の金利引下げが適用されます。
② 設備投資への支援(補助金の加点)
「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」を活用して新しい技術やサービスを開発しようとする際、中東情勢の影響を克服しようとする前向きな事業者には、審査において加点措置が行われます。
③ 価格転嫁の推進と特別相談窓口
- 価格転嫁対策: 原材料高を適切に価格に転嫁できるよう、国は関係業界への配慮要請や「取引Gメン」による重点調査を実施しています。
- 特別相談窓口: 資金繰りや経営に困った際の特別相談窓口が全国に設置されています。まずは一人で悩まず、専門機関に相談してみましょう。
3. まずは情報収集と相談を
燃料油や石油由来の化学品・製品等が必要な量調達できず、事業継続に支障が出ている場合は、関係省庁に設置された「情報提供窓口」へ情報を寄せることも推奨されています。
建設業においては、今後も資材価格の変動や調達リスクが懸念されます。今回追加されたセーフティネット保証5号などの支援策を最大限に活用し、この難局を乗り越えましょう。各支援策の詳細は、経済産業省・中小企業庁の特設サイト「中東情勢関連対策ワンストップポータル」等をご参照ください。
