小規模事業者持続化補助金(第20回公募)の申請受付が開始!

2026年11月5日(木)より、「小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>(第20回公募)」の申請受付が開始されました。小規模事業者が自社の経営を見つめ直し、自ら策定した経営計画に基づいて行う地道な販路開拓や、それと併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を強力に後押しする人気の補助金制度です。

受付開始に伴い、補助金事務局の公式ホームページでは最新の「公募要領(第9版)」「ガイドブック(第4版)」をはじめ、「申請時によくあるご質問(FAQ)」「別紙 参考資料」「申請システム操作手引き」などの重要資料が一斉に公開されています。第20回公募のスケジュールや補助額、公式資料から読み解く申請時の重要ポイントをわかりやすく解説します。

目次

第20回公募の重要スケジュール

第20回公募では、最終的な電子申請の締切日よりも前に、地域の商工会・商工会議所へ「事業支援計画書(様式4)」の発行を依頼する締切日が設定されています。

スケジュール項目日程・期限注意事項
公募要領公開2026年5月27日(水)最新版(第9版)は2026年11月5日付で公開
申請受付開始2026年11月5日(木)電子申請システムでのみ受付(郵送不可)
事業支援計画書(様式4)発行受付締切2026年12月4日(金)締切以降の発行依頼はいかなる理由でも不可
申請受付締切2026年12月15日(火)17:00締切時間を過ぎると申請不可
採択発表予定2027年3月頃予定採択後、見積書等を提出し「交付決定」後に事業開始
見積書等の提出期限2028年2月29日(火)期限までに提出がない場合は採択取消
補助事業実施期間交付決定日〜2028年3月31日(金)交付決定には採択発表から概ね1〜2か月程度要する
実績報告書 最終提出期限2028年4月10日(月)事業終了から30日経過日または左記期限の早い日

ここが最大の注意点! 申請に必須となる「事業支援計画書(様式4)」の発行受付締切は2026年12月4日(金)です。発行には事前の計画書作成や面談・確認が必要となり時間もかかるため、11月中に商工会・商工会議所へ相談できるよう余裕をもって準備を進めましょう。

補助上限額・補助率と「特例」による上乗せ

基本の補助上限額は50万円ですが、「インボイス特例」や「賃金引上げ特例」の要件を満たすことで、最大250万円まで補助上限額が引き上がります。

申請区分補助率補助上限額主な適用要件
通常枠(基本)2/3以内50万円経営計画に基づく販路開拓・業務効率化の取組
+インボイス特例2/3以内100万円
(50万円上乗せ)
2021年9月30日〜2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった事業者、または2023年10月1日以降に創業した事業者のうち、適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者
+賃金引上げ特例2/3以内
(赤字事業者は3/4以内)
200万円
(150万円上乗せ)
2027年4月1日〜2028年3月31日の期間と前年同月の12か月を比べ、従業員1人あたり給与支給総額が年平均3.0%以上増加した事業者
+両特例をともに満たす場合2/3以内
(赤字事業者は3/4以内)
250万円
(200万円上乗せ)
インボイス特例・賃金引上げ特例の要件をどちらも満たす事業者
  • 赤字事業者への優遇措置:賃金引上げ特例を申請する事業者のうち、直近1期(個人は直近1年間)の課税所得金額がゼロ以下の赤字事業者は、補助率が3/4以内へ引き上げられるほか、「赤字賃金引上げ加点」が自動適用され優先採択の対象となります。
  • 特例選択時の注意点:特例を希望して申請した場合、補助事業終了時点で通常枠および特例の要件を1つでも満たせないと、上乗せ部分だけでなく補助金全体が不交付となります。また、賃金引上げ特例を選択した場合、補助事業実施期限日は2028年3月31日に固定され、実績報告は2028年4月1日〜4月10日の間に行う必要があります。

補助対象者と対象になる8つの経費

補助対象となる小規模事業者

日本国内に所在する法人(会社・企業組合・士業法人等)、個人事業主(商工業者)、および一定要件を満たす特定非営利活動法人(NPO法人)で、常時使用する従業員数が以下の基準以下であることが要件です。

  • 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):常時使用する従業員 5人以下
  • サービス業のうち宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員 20人以下
  • 製造業その他:常時使用する従業員 20人以下

※会社役員や同居の親族従業員、試用期間中の者、日雇労働者等は「常時使用する従業員」に含まれません。また、申請時点で開業していない創業予定者は対象外です。

補助対象となる8つの経費区分

経営計画に基づく販路開拓や業務効率化に必要な以下の8つの経費が対象となります。

  1. 機械装置等費:新サービス提供や生産販売拡大のための製造・試作機械、冷凍冷蔵庫、ショーケース等の購入費(※パソコン、タブレット、事務用プリンター、単なる取替え更新、自動車等車両は対象外)。
  2. 広報費:チラシ・カタログの作成・発送、新聞・雑誌広告、看板作成、SNS広告・インターネット広告など(※補助金交付申請額の上限は30万円、広報費のみでの申請は不可)。
  3. ウェブサイト関連費:商品販売のためのウェブサイトやECサイトの制作・更新、システム開発、業務効率化ソフトウェアの導入など(※補助金交付申請額の上限は30万円、ウェブサイト関連費のみでの申請は不可)。
  4. 展示会等出展費:展示会や商談会(オンライン含む)への出展料、関連する運搬費・通訳料・翻訳料など。
  5. 旅費:展示会への出展など、補助事業計画に基づく販路開拓を行うための宿泊代や公共交通機関の交通費。
  6. 新商品開発費:新商品の試作品や新たな包装パッケージの試作開発に伴う原材料費やデザイン費(※テストマーケティングや市場調査の実施・結果記載が必要)。
  7. 借料:補助事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料、PRイベントの会場借料など。
  8. 委託・外注費:店舗改装・バリアフリー化工事、利用客向けトイレの改装、インボイス制度対応のための専門家相談費用など、自社で実行困難な業務の外注費。

「公募要領」「ガイドブック」「よくある質問」のチェックポイント

商工会議所地区の補助金事務局ホームページでは、申請前に必ず確認すべき公式資料が公開されています。
公募要領は11月5日に第9版が公開されていますので、申請される場合は最新版の公募要領をご確認ください。

  • 公募要領(第9版・2026年11月5日更新) 補助対象者の詳細な定義や対象外経費の具体例、採択審査の観点(基礎審査・計画審査・加点審査)が網羅されています。特に第20回公募の加点審査では、「重点政策加点」(赤字賃金引上げ加点、事業環境変化加点、東日本大震災加点、くるみん・えるぼし加点、健康経営優良法人加点)と「政策加点」(賃金引上げ加点、地方創生型加点、経営力向上計画加点、事業承継加点、過疎地域加点、一般事業主行動計画策定加点、後継者支援加点、小規模事業者卒業加点、事業継続力強化計画策定加点、令和6年能登半島地震等に伴う加点、地域別最低賃金引上げ加点)からそれぞれ1種類・合計2種類まで選択可能です。また、添付書類には厳格な「ファイル名の指定(例:貸借対照表(事業者名)など)」があるため、P.26〜32の提出書類一覧は必読です。
  • ガイドブック(第4版・2026年11月5日更新) 全16ページで、制度の基本から「申請の準備」〜「採択・交付決定」〜「実績報告・補助金入金・1年後の事業効果報告」までの12ステップが図解付きでまとめられています。初めて申請を検討する方が全体像を掴むのに最適です。
  • 申請時によくあるご質問(FAQ)・別紙「参考資料」 公募要領とあわせて確認が義務付けられている重要資料です。「商工会・商工会議所の会員でなくても申請できるか」「パート・アルバイトや派遣社員の従業員カウント方法」「過去の公募回で採択された事業者の再申請ルール(様式第14の提出要件等)」「住宅宿泊事業者が改装を行う場合の面積按分の考え方」など、申請者が迷いやすい疑問への具体的な回答や計算基準が掲載されています。
  • 申請システム操作手引き 電子申請システム(Jグランツ/持続化補助金ポータル)へのログイン方法や画面ごとの入力手順、添付ファイルのアップロード方法が解説されています。

申請に向けたステップと事前準備の注意点

申請は電子申請システムでのみ受け付けており、郵送での申請は一切できません。以下の手順で今すぐ準備を始めましょう。

  1. GビズIDプライム(またはGビズIDメンバー)の取得・確認 電子申請システムの利用には「GビズIDプライム」または「GビズIDメンバー」のアカウントが必須です(暫定GビズIDプライムは使用不可)。発行には数週間程度かかるため、未取得の方は最優先で登録手続きを行ってください。また、既に取得済みの方も、登録情報が古い場合は申請前に最新情報へ更新しておく必要があります。
  2. 経営計画・補助事業計画の策定とシステム入力 自社の強み・弱みや市場ニーズを分析し、「誰に・何を・どのように販路開拓するか」という計画と必要な経費を電子申請システムに入力します。なお、事業者自らが検討した記載が見られない場合や、第三者からのアドバイス(有料・無料問わず)を受けたにもかかわらず様式2に相手方や金額の記載がない場合は、不採択・交付決定取消となるためご注意ください。
  3. 商工会・商工会議所への「事業支援計画書(様式4)」発行依頼(12月4日締切) 管轄地域によって手続きの流れが異なります。また、社外の代理人のみで商工会・商工会議所へ相談や発行依頼を行うことはできません。
    • 商工会地区の方:電子申請システム内で地域の商工会へ発行依頼を行い、商工会の窓口へ行って面談のうえ発行を受けます(発行されるとシステムに自動反映されます)。
    • 商工会議所地区の方:地域の商工会議所へ依頼して「事業支援計画書(様式4)」の発行を受け、交付されたPDFファイルを自分で電子申請システムへアップロードします。
  4. 電子申請の完了(12月15日 17:00締切) 直近の決算書や確定申告書(マイナンバーが記載されている場合は必ず黒塗りすること)、希望する特例・加点の証明書類を所定のファイル名で添付し、締切までに申請を完了させます。

まとめ

以上、小規模事業者持続化補助金の第20回公募について解説しました。

近年、申請要件や審査基準は徐々に厳格化する傾向にあり、事業計画の具体性や実現可能性、補助事業による販路開拓への効果など、これまで以上に丁寧な検討が求められています。

一方で、本補助金は、小規模事業者を対象とした制度であり、設備投資や広告宣伝、ウェブサイトの活用など、日々の事業活動に直結する幅広い取り組みが支援対象となります。ほかの補助金制度と比較しても、小規模事業者が活用を検討しやすく、新たな販路の開拓や事業の成長に向けた取り組みを後押しする制度といえるでしょう。

制度の要件を正しく理解したうえで、自社の経営課題や今後の事業展開に即した計画を立てることが、採択に向けた重要なポイントとなります。

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