くるみん認定とは
くるみん認定制度とは、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受ける制度です。
次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。
この認定を受けた企業の証が、「くるみんマーク」となります。
認定される基準によって、「トライくるみん認定」、「くるみん認定」、「プラチナくるみん認定」などの複数の認定があります。プラチナくるみん認定を受けた企業は、くるみんマークを広告等に表示ができるため、子育てに対する高い水準の取組をアピールすることができます。
トライくるみんマーク
くるみんマーク
プラチナくるみんマーク
さらに、「トライくるみん認定」、「くるみん認定」、「プラチナくるみん認定」の認定基準に加えて、不妊治療と仕事の両立に関する「プラス認定基準」も設けられています。
くるみん認定を取得することのメリット
くるみん認定を受けると、くるみんマークを、商品、広告、求人広告などに付け、子育てサポート企業であることをPRできます。
くるみん認定を受けることで下記のメリットがあります。
①人手不足の中で、女性の採用・定着はこれからの企業にとって大きな課題となります。くるみんマークを取得することで、企業イメージの向上、労働者のモラールアップやそれに伴う生産性の向上、優秀な労働者の採用・定着が期待できます。
②公共調達の加点評価等を受けることができます。
総合評価落札方式または企画競争による調達によって公共調達を実施する場合は、「次世代育成支援対策推進法」に基づき、厚生労働大臣の認定を受けた企業(くるみん認定企業・プラチナくるみん認定企業・トライくるみん認定企業)などを加点評価するよう国の指針において定められています。
③一般事業主行動計画の届出義務のない企業(常時雇用する労働者が100人以下)や、このうち、くるみん認定企業が、一定の要件を満たした場合に、株式会社日本政策金融公庫(中小企業事業・国民生活事業)が実施する「働き方改革推進支援資金(企業活力強化貸付)」を利用する場合、基準利率から引き下げを受けることができます。
くるみん認定の申請方法
くるみん認定を受けるためには、10項目の認定基準を全て満たす必要があります。
認定基準 | 実施する取組 |
---|---|
1 | 雇用環境の整備について、行動計画策定指針に照らし適切な行動計画を策定したこと。 |
2 | 行動計画の計画期間が、2年以上5年以下であること。 |
3 | 策定した行動計画を実施し、計画に定めた目標を達成したこと。 |
4 | 策定・変更した行動計画について、公表および労働者への周知を適切に行っていること。 |
5 | 次の(1)または(2)のいずれかを満たしていること。 (1)計画期間における、男性労働者の育児休業等取得率が10%以上であり、当該割合を厚生労働省のウェブサイト「両立支援のひろば」で公表していること。 (2)計画期間における、男性労働者の育児休業等取得率および企業独自の育児を目的とした休暇制度利用率が、合わせて20%以上であり、当該割合を厚生労働省のウェブサイト「両立支援のひろば」で公表していること、かつ、育児休業等を取得した者が1人以上いること。 |
6 | 計画期間における、女性労働者の育児休業等取得率が、75%以上であり、当該割合を厚生労働省のウェブサイト「両立支援のひろば」で公表していること。 |
7 | 3歳から小学校就学前の子どもを育てる労働者について、「育児休業に関する制度、所定外労働の制限に関する制度、所定労働時間の短縮措置または始業時刻変更等の措置に準ずる制度」を講じていること。 |
8 | 計画期間の終了日の属する事業年度において次の(1)と(2)のいずれも満たしていること。 (1)フルタイムの労働者等の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月45時間未満であること。 (2)月平均の法定時間外労働60時間以上の労働者がいないこと。 |
9 | 次の①~③のいずれかの措置について、成果に関する具体的な目標を定めて実施していること。 ①所定外労働の削減のための措置 ②年次有給休暇の取得の促進のための措置 ③短時間正社員制度、在宅勤務、テレワークその他働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置 |
10 | 法および法に基づく命令その他関係法令に違反する重大な事実がないこと |
認定基準の1~10のすべてを満たしたら、くるみん認定の申請ができます。
くるみん認定の申請は、「基準適合一般事業主認定申請書」(様式第二号)に必要書類を添付して、郵送、持参、電子申請のいずれかにより、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に提出します。
※トライくるみん、プラチナくるみんの認定基準は上記とは異なります。
プラス認定とは
さまざまな企業で、不妊治療を受けながら安心して働き続けられる職場づくりに取り組む動きがみられますが、厚生労働省では、不妊治療と仕事の両立に取り組む企業を「くるみん認定」にプラスして認定(プラス認定)を行っています。
認定を受けると、くるみん認定、プラチナくるみん認定、トライくるみん認定にプラスマークを追加して、商品、広告、求人広告などに付けることができ、子育てサポート企業であることにプラスして、不妊治療と仕事との両立をサポートする企業であることもPRできます。
認定を受けるためには、くるみん等の認定基準を満たした上で、以下の4項目のプラス認定基準を全て満たす必要があります。
プラス認定基準 | 実施する取組 |
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1 | 次の(1)及び(2)の制度を設けていること。 (1)不妊治療のための休暇制度(不妊治療を含む多様な目的で利用することができる休暇制度や利用目的を限定しない休暇制度を含み、年次有給休暇は含まない。) (2)不妊治療のために利用することができる、半日単位・時間単位の年次有給休暇、所定外労働の制限、時差出勤、フレックスタイム制、短時間勤務、テレワークのうちいずれかの制度 |
2 | 不妊治療と仕事との両立に関する方針を示し、講じている措置の内容とともに社内に周知していること。 |
3 | 不妊治療と仕事との両立に関する研修その他の不妊治療と仕事との両立に関する労働者の理解を促進するための取組を実施していること。 |
4 | 不妊治療を受ける労働者からの不妊治療と仕事との両立に関する相談に応じる担当者(両立支援担当者)を選任し、社内に周知していること。 |
プラス認定を取得している企業はまだまだ少ない状況です。他社に先駆けてプラス認定を取得することで、子育てと不妊治療のサポートがある企業であることがアピールできます。
くるみん認定の申請支援
弊所では、くるみん認定の申請支援、申請代行を行っております。
トライくるみん認定、くるみん認定、プラチナくるみん認定、プラス認定で申請支援、申請代行を希望される方はお問い合わせフォームからご連絡ください。
〇くるみん認定申請サポート:220,000円~(消費税込)
初回面談の際に詳細を説明いたします。